金は月間上昇見込み。PCEデータに注目
米ドルは月間2.2%の下落を見込む。<br>本日後半の米国インフレデータに注目。PCE<br>の予想以上の上昇は金にとってマイナスとなる可能性があるとアナリストは述べている。
金価格は金曜日に小幅下落したが、連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ軌道についてさらなる手がかりとなる米インフレ指標の発表を前に、月間では上昇する見通しとなった。
スポット金は、グリニッジ標準時午前8時18分時点で0.1%下落し、1オンスあたり3,414.07ドルとなった。金地金は8月に3.6%上昇し、木曜日には7月23日以来の高値となる3,423.16ドルに達した。
米国の12月限金先物は0.1%下落し、3,471.70ドルとなった。
「ドルの小幅上昇に加え、金も大きな数字に伴って生じる引力の影響を受けている。PCEデータ発表を前に、市場は金が心理的な節目である3,400ドルから大きく乖離することを躊躇しているようだ」と、Nemo.Moneyのチーフ市場アナリスト、ハン・タン氏は述べた。
ドルは上昇したものの、月間では2.2%の下落が見込まれている。指標となる10年債利回りは木曜日につけた2週間ぶりの安値をわずかに上回ったものの、月間では下落する見込みだ。
注目は、本日後半に発表される、FRBが重視するインフレ指標である個人消費支出(PCE)価格指数に集まっている。
「インフレ率の上昇が懸念されているほど悪化しない限り、金買いの強気派は3,400ドル超の地合いを維持できるはずだ。しかし、PCE統計がFRBによる年内利下げへの市場予想を覆すようなことがあれば、スポット金は再び3,400ドルを下回る水準に下落する可能性がある」とタン氏は述べた。
利回りのない金は、通常、低金利環境では良好なパフォーマンスを発揮します。
ウォーラー米連邦準備制度理事会(FRB)理事は木曜日、来月の利下げを支持すると述べ、短期米借入コストの削減を求める声を強めた。
CMEフェドウォッチツールによると、トレーダーは9月の政策会合で25ベーシスポイントの利下げが行われる確率を85%と予想している。
一方、インドでは、価格が回復したにもかかわらず、祝祭シーズンを前に宝石商が在庫を積み上げたため、金現物需要は今週わずかに増加した。