イスラエル軍の攻撃でガザ地区22人死亡、故教皇の名で呼ばれる教会が被害
医療関係者や教会関係者によると、イスラエル軍はガザ地区での攻撃で少なくとも22人を殺害し、故フランシスコ法王が定期的に説教していた教会への攻撃で数人が負傷した。
イスラエル軍は木曜日、ガザ地区での攻撃で少なくとも22人を殺害し、故フランシスコ法王が定期的に説教していた教会への攻撃で数人が負傷したと医療関係者や教会関係者が明らかにした。
ドーハで調停者が停戦交渉を続ける中行われた空爆で、救援トラックの護衛任務に当たっていた男性8人が死亡したと報告された。
今週、米国当局者は協議は順調に進んでいると述べたが、パレスチナ武装組織ハマスの当局者2人はロイター通信に対し、主要課題で進展がなく、交渉が行き詰まっていると語った。
エルサレム・ラテン総主教区は、ガザ地区唯一のカトリック教会で起きた事件に関する声明で、聖家族教会への午前中の「襲撃」で教区司祭ガブリエル・ロマネリ氏を含む数人が負傷したと述べた。
アルゼンチン出身のロマネリ神父は、故フランシスコ法王にイスラエル・パレスチナ紛争の状況を定期的に報告していた。テレビ映像には、彼がガザ地区のアル・アハリ病院で、右足の下部に包帯を巻いて座って治療を受けている様子が映っていた。
「イスラエルが数カ月にわたって続けてきた民間人への攻撃は容認できない。いかなる軍事行動もこのような態度を正当化することはできない」とイタリアのジョルジャ・メローニ首相は声明で述べた。
バチカンはコメント要請にすぐには応じなかった。イスラエル国防軍(IDF)はこの件を調査中だと述べた。
「イスラエル国防軍は、ガザ市の聖家族教会への被害と現場での死傷者に関する報告を認識している。事件の状況は現在調査中だ」と声明は述べた。
「イスラエル国防軍は宗教施設を含む民間人や民間施設への被害を軽減するためにあらゆる可能な努力をしており、それらに生じたいかなる損害についても遺憾の意を表したい。」
イスラエルは、2023年10月にハマスがイスラエルに致命的な攻撃を仕掛けた後に始まった軍事作戦でガザ地区のハマスを根絶しようとしており、この小さな飛び地では飢餓と窮乏が広がっている。
パレスチナの医療関係者らは、木曜日の空爆でガザ地区北部のジャバリアで男性とその妻、そして5人の子供が死亡し、北部での別の空爆では救援トラックの警護を任されていた男性8人が死亡したと述べた。
医療関係者らによると、ガザ中心部の空爆で3人が死亡、ガザ東部のゼイトゥーンで4人が死亡した。
停戦交渉
米国の支援を受けたアラブの仲介者であるカタールとエジプトは、米国が提案する60日間の停戦について10日間以上協議を主催した。
合意案では、ガザ地区で拘束されている人質10人と他の18人の遺体が60日間かけて返還される。その見返りとして、イスラエルは拘束されているパレスチナ人を解放する。正確な人数は不明である。
ロイター通信に語ったハマス幹部2人によると、イスラエル軍が引き続き飛び地の40%を管理すると示した撤退地図や、援助物資の配送メカニズム、そして合意が戦争終結につながるという保証をめぐっては依然として論争が続いているという。
「新たな地図は受け取っていない」と、交渉の機密性から匿名を条件に語ったある人物は述べた。「協議中のどの問題も進展がなく、交渉は行き詰まっている」
ドナルド・トランプ米大統領の中東担当特使、スティーブ・ウィトコフ氏は水曜日、ガザ地区の停戦交渉は順調に進んでいると述べた。交渉に近いパレスチナ当局者は、こうした楽観的な発言は「中身がない」と述べた。
イスラエルは、停戦の可能性が生じた場合にはガザ地区南部のいわゆるモラグ回廊沿いに軍の駐留を維持するという要求を撤回する用意があり、イスラエル国境付近に維持する安全保障上の緩衝地帯の規模に関して柔軟に対応する用意があると仲介官らに伝えたと、イスラエルのメディアが報じた。
チャンネルN12は、ベンヤミン・ネタニヤフ首相が軍の展開ラインに関する姿勢を軟化させたことで進展があったと、治安当局の匿名のメンバーが語ったと報じた。
首相官邸は報道について直ちにコメントしなかった。
ガザの保健当局によれば、イスラエルのガザでの軍事作戦により5万8000人以上のパレスチナ人が死亡した。
イスラエルの集計によると、この紛争の結果、イスラエル人と外国人合わせて約1,650人が殺害されており、その中には2023年10月7日のハマスの攻撃で殺害された1,200人が含まれている。