米国経済は2025年第2四半期にGDPが3.3%と力強い回復を見せたが、米ドル高は短命に終わった
米経済分析局の報告によると、米国の速報国内総生産(GDP)は年率換算で3.3%上昇し、第1四半期の0.5%の縮小から大きく回復し、事前予想の3.0%を上回った。<br>
米経済分析局の報告によると、米国の速報国内総生産(GDP)は年率換算で3.3%上昇し、第1四半期の0.5%の縮小から大きく回復し、事前予想の3.0%を上回った。
2025年第2四半期GDPレポートの主なポイント
2025年第2四半期の米国GDP速報レポートへのリンク
3.3%の成長率は予想を大きく上回り、米国経済の回復力を示したものの、下方修正の主因である輸入の減少は、持続的な全体的力強さというよりも一時的な調整を反映している。一方、国内個人消費者向け実質最終売上高は小幅な増加(1.9%)にとどまったが、これは基調的な国内需要がプラスではあるものの、依然としてより抑制的であることを示唆している。企業収益の回復は、特に第1四半期の急激な落ち込みの後、今後の事業環境の改善を示唆しているように見受けられる。しかしながら、堅調なGDI成長率(4.8%)とGDP成長率(3.3%)の乖離は、所得測定における変動性を示唆しており、今後数四半期で正常化する可能性もある。
市場の反応
米ドル対主要通貨:5分足
TradingViewによる米ドル対主要通貨チャートのオーバーレイ
好調な主要指標を受けてドルは急上昇するどころか、トレーダーが経済成長率修正のプラス要因が一時的なものであると受け止めたため、全面安となった。当初の反応の後、米ドルは他の中規模指標(新規失業保険申請件数、GDP価格指数速報値)が予想通りだったことなどから、対外的に上昇に転じたとみられる。
しかし、GDP発表から数時間後、米ドルは上昇を維持できず、ニューヨーク市場の取引が進むにつれて着実に下落した。米ドルは、取引中盤までにNZドル(-0.42%)とユーロ(-0.40%)に対して大幅な下落を記録したが、CHF(-0.10%)とGBP(-0.17%)に対する下落は抑えられた。